「配員計画」ちゃんと”計画”になっていますか? —Excelと勘と根性から卒業するためのセルフチェック
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プロジェクト管理
TimeTracker NX カスタマーサポート [2025.12.19]
「配員計画って、ちゃんとやっていますか?」
と聞かれて、即答できる会社は意外と多くありません。
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とりあえずプロジェクト計画(WBS)を作っている
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なんとなく“この人が空いているから”で割り当てている
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Excelで各チームがそれぞれ配員表を持っている
どれも現場では“あるある”ですが、
冷静に見ると「配員“計画”」というよりは「配員“対応”」になっているケースがほとんどです。
この記事では、配員計画をテーマに
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ありがちな3つのタイプ
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そこから生まれる“3つの壁”
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自社がいまどこにいるかのセルフチェック
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これから配員計画を見直すときのポイント
を整理します。
TimeTracker NXなどの工数管理ツールをお使いの方はもちろん、
「配員計画ってそもそも何から考えればいいの?」という方にも、
自社の“いまの立ち位置”を確認するヒントになれば幸いです。
1. あなたの会社はどのタイプ?配員計画の「3つの状態」
まずは、部長クラス・PMO・現場PMにぜひ問いかけてほしい3つの質問があります。
タイプ①:そもそも配員計画をしていない層
キラー質問:
「配員計画って、ちゃんとやっていますか?
それとも、いきなりプロジェクト計画に落とし込んでいますか?」
典型的な状態はこんな感じです。
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いきなりWBS/ガントチャートを作り始める
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「この人、今あいてる?」でアサインが決まる
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リソース配分は、管理職の“頭の中”とミーティングだけで決まる
一見まわっているように見えても、
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忙しい人に仕事が集中する
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プロジェクトが増えた途端に破綻する
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「誰が何%ぐらい埋まっているか」が誰にも説明できない
という“じわじわ型のリスク”を抱えています。
タイプ②:配員計画はあるが「Excelが火を噴いている」層
キラー質問:
「配員計画、うまく回っていますか?
Excelが壊れたり、どれが最新版かわからなくなったりしていませんか?」
多くの現場がここに当てはまります。
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チームごと/部門ごとにExcel配員表がある
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担当者しか式が理解できない
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列・行を少し変えただけで式が崩壊する
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「最終版_最新_ver3_final.xlsx」がフォルダ内に並ぶ
この状態の“怖さ”は、
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Excelが壊れた瞬間に、配員の“全体像”も壊れること
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計画の履歴(いつ・どのタイミングでどう変えたか)が残らないこと
です。
タイプ③:計画はきれい…でも「実績と結びついていない」層
キラー質問:
「配員計画はうまくできているようですが、
計画と実績の比較を、どのくらい定期的に見ていますか?」
この層は、一見“優等生”に見えます。
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配員表はきれいに整っている
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プロジェクト開始前に、それなりの精度で計画が作れている
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レビュー会議でも「とりあえず計画」は説明できる
ただし、よく聞くとこういう状況になりがちです。
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実績が別システム・別ファイルにあり、簡単に突き合わせできない
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「当初計画 vs 現在の配員」を定点観測していない
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気づいたら、計画と現実のギャップが“見なかったこと”になっている
結果として、**「計画が独り歩きしている」**状態になります。
2. 多くの会社を悩ませる「3つの壁」
上の3タイプからは、共通する“3つの壁”が見えてきます。
壁①:Excelが壊れる
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行・列が増えるたびに式の参照が崩れる
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担当者が異動・退職すると、誰も修正できなくなる
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マクロや複雑な関数に依存していて、ブラックボックス化する
結果:
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「このExcelがなければ配員ができない」という属人化
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少し構成を変えたいだけなのに、怖くて触れない
壁②:ベースライン(節目の計画)が残らない
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計画を上書きしてしまい、「当初案」が消える
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月単位・四半期単位での“計画FIX”がどこにも残っていない
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「あのとき何を前提にしていたか」を検証できない
結果:
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「当初の読みが甘かったのか」「途中で何が起きたのか」がわからない
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プロジェクトが終わるたびに、学びが残らず、毎回“ぶっつけ本番”
壁③:計画が独り歩きし、実績と結びつかない
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計画は作ったが、実績との比較は“年に数回のレビューだけ”
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実績は工数管理ツールや勤怠で取っているが、配員表との関係が見えない
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経営会議では「なんとなくの感覚」で議論してしまう
結果:
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計画が「作ることが目的」になり、意思決定に活かされない
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赤字プロジェクトや人員逼迫に、後から気づく
3. 自社の「現在地」をざっくり診断してみる
いまの話を踏まえて、簡単なセルフチェックを用意しました。
「はい/いいえ」で答えてみてください。
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プロジェクト開始前に「誰を・いつ・どの業務に割り当てるか」を一覧で説明できる
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配員の一覧は、Excelではなく全員が同じ画面・同じデータで参照できる
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配員計画の「当初案」「見直し版」を、節目ごとに保存して比較できる
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配員計画と、工数実績(TimeTracker など)のデータを同じ粒度で照合できる
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「この配員計画で、この案件は黒字になるか?」を、開始前におおよそ判断している
「いいえ」が多いほど、
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タイプ① or ②(やっていない/Excelで苦しんでいる)
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壁①〜③のどれか
にはまっている可能性が高い状態です。
4. 配員計画を見直すときの4つのポイント
では、ここからどう配員計画を見直していけばよいのか。
現場でよく使う視点を4つに絞って整理します。
① 「Whoの計画」をちゃんと切り出す
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プロジェクト計画(What/When)とは別に、
「Who(誰が・いつ・どのくらい)」の計画を一段手前で考える -
「空いている人を埋める」ではなく、
役割・スキル・育成も含めた配員方針を明文化する
② Excelから「システム+ルール」への移行を検討する
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いきなりすべてをやめる必要はありませんが、
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部門単位
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重要プロジェクト単位
など、リスクの高い領域からExcel依存を減らすのがおすすめです。
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ポイントは、
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配員情報を一元管理できること
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「誰が・いつ・どの案件に」という情報を、同じ画面で俯瞰できること
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TimeTrackerのような工数管理ツールや、
配員計画に対応したシステムを組み合わせることで、
Excelの依存や属人化のリスクを減らせます。
③ ベースライン(計画の節目)を決める
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年度開始/四半期開始/大型案件のキックオフなど、
**「ここで一度計画を確定する」タイミング(ベースライン)**を決めておく -
ベースラインごとに、
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当初計画
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見直し後の計画
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実績
を比較できるようにしておくことで、
**「どこで読み違えたのか」「どこでリカバリできたのか」**が見えるようになります。
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④ 計画と実績を“同じ粒度”で比べる
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せっかくTimeTracker NXなどで工数実績が取れていても、
配員計画と粒度がずれていると比較ができません。 -
たとえば、
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配員:人月/月単位
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実績:時間/日単位
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だと、厳密な予実管理や分析が難しくなります。
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可能であれば、
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「人月/月」 or 「時間/月」など、
計画と実績の単位・粒度を揃えることを意識してみてください。
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5. まとめ:まずは「うちはどのタイプか?」を言語化する
この記事のポイントを改めて整理すると、次のようになります。
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多くの会社は、
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配員計画をそもそもやっていない
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Excelでなんとかしているが壊れがち
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計画はきれいだが、実績と結びつかない
のどこかに当てはまる
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そこには
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Excelが壊れる
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ベースラインが残らない
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計画が独り歩きする
という3つの“壁”がある
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配員計画を見直す第一歩は、
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「うちはどのタイプか?」
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「どの壁に一番苦しんでいるか?」
を言葉にしてみること
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そのうえで、
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Who(配員)の計画を切り出す
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Excelから一部でもシステム化を進める
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ベースラインを決めて保存する
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計画と実績の粒度を揃える
といった小さな改善から始めるのが現実的です。
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「配員計画、ちゃんとやっていますか?」
この問いを、ぜひ社内で一度投げかけてみてください。
次のステップとして、
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自社の配員計画タイプをもう少し詳しく診断するチェックリスト
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配員計画と工数管理(TimeTracker RXなど)を連携させる考え方
なども整理していければと思います。
この記事が、その最初の一歩になればうれしいです。
TimeTracker NX カスタマーサポート
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