TimeTracker NXのFlexible(フレキシブル)-WBSでプロジェクトのスケジュールを管理する

前回、WBSの立て方に関してお話しました。今回はWBSにスケジュールを入れてプロジェクト進捗管理を行う方法に関してお話しします。
いわゆる、プロジェクト管理を始める前の「入力」に関する箇所です。

本稿は
・プロジェクト進捗管理に関して簡単な知識を得たい方
・TimeTracker NXのプロジェクトのスケジュール管理方法をイメージしたい方
・プロジェクト進捗管理においてExcelや他ツールとの差別化ポイントを確認したい方
に向けて書いています。1分で読める内容です。お付き合いください。

■WBSの立て方

WBSの立て方は前回の記事で紹介しました(TimeTracker NXで作業構造(WBS)を登録しタスクの抜け漏れを防ぐ)。
記事内容を要約・補足をすると
① プロジェクトの目的を決める(何の業務・仕事を管理するのか決める)

② プロジェクトを構成するプロセス(仕事)を特定し、パッケージ・タスクを作成する

③ パッケージ・タスクは成果物が含まれることを確認する(成果物がないものは仕事とはいえない)

TimeTracker NXにタスクを登録する前に、ノートやポストイットに自由に書き出して仕事内容を整理することが大切です。
まずは、部署・チームのプロジェクトを構成する仕事内容を整理してみましょう。

■TimeTracker NXでWBSにスケジュール入力する

仕事は納期と成果物がセットになっています。
WBSを作成したら、各パッケージ・タスクにスケジュール(開始日・終了日)を定義することができます。
ガントチャートにドラッグするだけの簡単な操作でプロジェクトのスケジューリングが可能で、細かい日付の入力は一切不要です。
ビジュアルで直感的にスケジュールが立てられ、タスク間の依存関係を示すリンク設定など、クリティカルパスの基をつくる本格的な管理も可能です。

スケジュールを立てるだけの小規模なプロジェクト管理であればExcelでも書けます。
ただし、問題は「計画変更」です。更新の手間から最初の計画からなかなか変更できず、結局事実とかい離した結果に終わっては、意味がありません。
TimeTracker NXは手書き感覚でスケジュールを書くことができ、変更も簡単です。
計画変更がリアルタイムに行えます。

■Flexible(フレキシブル)-WBSの威力

WBSは大きな粒度から始めて段階的に詳細化するのが鉄則です。
スケジュールに関してもはじめは「ざっくり」でも構いません。
プロジェクト管理が「失敗する」「嫌になる」のは、初期の状態からスケジュールの詳細をしようとするからです。日に日に理想と現実のギャップに苦しむことになります。

理想と現実のギャップを生まないために、スケジュールは徐々に詳細化する、例えば、パッケージのスケジュールは引くが、タスクのスケジュールは後日という運用もTimeTracker NXでは行うことができます。

段階的にスケジュールを詳細化できる機能を「Flexible(フレキシブル)-WBS」と呼んでいます。
他ツールと一線を画し、現場の実態に合わせた運用が行えるのがTimeTracker NXです。

(余談ですが、タスクの実績工数入力は大きな粒度から開始することができます。
 タスクのスケジュール詳細は未定でも、仕事・作業は開始するという現場事情に合わせた運用が可能です。工数入力に関しては、今後、別記事にて詳細をお話します。)


■TimeTracker NXのプロジェクト管理画面

TimeTracker NXのプロジェクト管理画面はあくまで、「プロジェクト」「業務」とよばれる仕事の全体スケジュールを管理するためのものです。
「個人の計画」を管理するものではないという点はご留意ください。


■結びに

本稿では、プロジェクト管理を始めるにあたって作成したWBSとスケジュールをどう引いていくのかに関する運用のイメージをお話しました。

我々もかつて、計画をつくることに囚われすぎて、現実離れしたスケジュールを立て、遅延を発生させた経験があります。
「計画マニア」になっても、プロジェクト管理を的確に行うことはできません。
そういった、現場での苦い経験を糧に、どうすればプロジェクト管理が上手くいくのか考え、機能に反映しています。

「スケジュールは徐々に詳細化する。パッケージのスケジュールは引くが、タスクのスケジュールは後日という運用をTimeTracker NXでは行う」というアプローチを現場で実践していただければ幸いです。

この記事が皆様の業務支援の一助になれば幸いです。

 

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