工数管理を成功させるために必要なこと
工数管理
執筆者 近藤 剛人 [2022.01.19]
こんにちは。デンソークリエイト近藤です。新年スタートしてしばらく経ちましたが、皆さまはいかがおすごしでしょうか。
私はあらたな年を迎えるにあたり「志」をたてるのですが、なかなか新しいことへのチャレンジが継続できず断念することが多いのが悩みです(笑)。
「10キロ痩せるぞ‼」・・・・・・「今日はご飯が美味しいなぁ。増えてないから問題なし‼」「10キロ毎日歩くぞ‼」・・・・・・「今日は寒いから、やめとこう」
「10か月断酒するぞ‼」・・・・・・「今日は特別な日だから、1杯だけ」
個人の意思の強さにもよるところもあるかもしれませんが、新しい目標や取り組みをしようとしても、目的や計画が無いと実行されずに終わってしまいます。
また、私の脳は常に楽をしようとし、変化に抵抗しているのかもしれません。
余談はさておき、本稿では、「工数管理を成功するために必要なこと」を考えていきたいと思います。
1分くらいでざっと読める構成になっていますのでお付き合いください。
■大人は変わらない
人間は何かを始めるときに、最もストレスを感じます。脳内では、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌されています。これが何かをするときの心理的ハードルになります(中野信子2014)。
また、成人教育論(Knowles, M. 1975)という研究で、大人は学んだ知識やスキルを活用・応用することで、直近の課題を解決することを目的とし、自身が獲得してきた経験を前提に行動することがわかっています。
悪く言うと、大人は「やりなさい」といってもなかなか「やりません」「できません」。
自組織のなかで、なぜ必要なのか、どんな効果があるのか理解できないと行動に移せないのです。
■まずは工数管理の目的・課題を抽出する
それでは、自組織で新たに工数管理を始めて、その活動を成功させるためにはどうすればよいのでしょうか。
アドバイスとしては「目的」「課題」を明らかに自組織のなかでマインドセットすることをおすすめします。
例)
目的:いつだれがどれだけ仕事をしたのか実績量と成果量でメンバーの成長を支援したい
課題:①現場の負荷なく工数の実績を集めることができていない
②工数入力を定着ができていない(できるか不安がある)
③工数で業務のムダや改善点を見える化ができていない など
そして、課題を解決し、目的を果たすために何をすべきか活動目標を定めていくことが大切です。
「とりあえず工数管理しよう」で見切り発車することはおすすめしません。
まずは、工数管理する目的は何なのか?そのために超えるべき課題はなにか自組織内でお話することがよいと思います。
■工数管理の成功のカギはソフト/ハード両面からアプローチにある
目的・課題の共有ができたのちは、工数管理の習慣化のためにソフト/ハード両面から活動をしていくことをおすすめしています。
ソフトとは「意識・風土」、ハードとは「制度・環境」のことを指しています。
例)
【ソフト(意識・風土)】
• 工数の価値の共通理解する
・工数の効果を体感する
• 成功イメージの持つ
【ハード(制度・環境)】
• WBS、入力ルールをつくる
• 集計結果を利用する場をつくる
• 入力の手間軽減する
ソフト/ハード両面から具体的な活動や施策を実行し、自組織のメンバーが行動するように促していくことが必要です。
■まずは実績工数の入力から始める
マインドセットもソフト/ハード両面からアプローチも理解したうえで、まず何から始めたよいのか?という問いに対しては「入力」と答えます。
工数管理は「入力」と「出力」(集計)で構成されます。管理(マネジメント)は出力結果を基におこないますが、そもそもは入力がないと始まりません。
実は、工数管理の入り口であり、鬼門が「入力」です。
工数を入力させる方法はExcelで数値入力させても良いし、日報報告でも良いのですが、入力の手間に挫折し、工数管理が瓦解するケースはままあります。
■1分でできる工数入力
その難しいとされる工数入力をツールで解消することもひとつのアイディアです。
弊社が開発したTimeTracker NXは入力のし易さに手を当てているツールです。
高精度な工数計測を実現するためには、全員が毎日続けられることが不可欠です。
そのための課題に基づき改善活動を実施し、その成果を製品に反映させています。
弊社が導き出したひとつの答えは「キー入力ではなく、マウス操作のみでドロップする」という機構です。
体験版もありますので実機をお試し頂ければ幸いです。
■末尾に
本稿では、「工数管理を成功させるために必要なこと」に関して
・目的、課題を明らかにすること
・ソフト/ハード両面からアプローチ
・入力のハードルをさげること
に関してお話しました。
比較的大きな粒のお話になりましたが、次回は具体的な活動に関してや「工数管理を阻害するもの」に関して書きたいと思います。
最後までお読みいただき有難うございます。
執筆者 近藤 剛人
株式会社デンソークリエイトで、TimeTrackerNXの開発以外のすべてを担当しています。【コミュニケーション ハブ】として、ユーザーの皆さまに課題解決のためにできることを全てお伝えします。弊社開発にはユーザーの皆さまの業務シーンを捉えたうえで、機能要望をインプットします。言葉を尽くしたいと思っています。TimeTracker NXは工数管理に特化したツールです。できること・できないことはあります。導入~定着までの運用に関する質問やご相談は全て承ります。 トラブルの予兆や機能理解・操作に迷いがある場合は、一度お声がけください。ブログ上ではなく、ユーザーの皆さまと直接対話したいと考えています。2023年度は【マーケター】兼【TTNXカスタマーサクセスエンジニア】になれるように日々精進します。