TimeTracker NX開発チームのプロジェクト管理事例を大公開 【後編】 ~TimeTracker NXの機能でどうマネジメントしているの?~

デンソークリエイトの社内ツールでもあるTimeTracker NX。
今回は、TimeTracker NX開発チームがTimeTracker NXを用いてどのようにマネジメントしているのかをお話します。

本稿はプロジェクト管理に関する弊社事例紹介として
・アイテムをどのようなステータスで管理しているのか(進捗管理)
・どのようにメンバーの工数を管理しているのか
・現場ならではの悩みや葛藤
に関して「STAR」と呼ばれるインタビュー手法を用いて、 Situation(状況) 、 Task(課題) 、 Action(行動) 、 Results(結果)別にヒアリングした内容をお伝えします。特にAction(行動)の章では、具体的な運用事例を紹介しますので、ご一読いただければ幸いです。

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取材対象者: TimeTracker NX開発PM Kさん
開発チームをまとめるデンソークリエイトのエース。 

■Situation(状況):開発アイテムの完了とメンバーの工数管理について教えてください

「Kです。TimeTracker NX開発のPMです。チームは15名います。開発領域ごと2チームに分かれており、各リーダーがメンバーの教育などを担っています。

私のマネジメントの役割はというと
・開発アイテムを完了まで持っていくこと
・チーム・メンバーの工数をコントロールし、開発工数を確保すること
が主です。

本日は、開発アイテムの進捗管理とメンバーの工数管理に関してお話をします」

■Task(課題):開発チームの課題と気を付けていることを教えてください

前編でもお話した内容の繰り返しになりますが、以前は、開発したいアイテム(機能・仕事内容)を詰め込むだけ詰め込んで製品リリースに時間を要してしまうことが課題でした。

そこでマネジメントするうえで、下記のルールを掲げました。
・開発アイテムは担当1名ごと割り当て
・アイテム数はできる数だけ(YAGNI「You Ain't Gonna Need It」)
・ステータス(進捗管理の最適化)
・メンバーごとどの工程にどれだけ時間を使っているのか都度確認する
上記を大切にしながら取り組みました。
開発アイテムの進捗管理とメンバーの工数管理に具体的な方法を紹介します」

■Action(行動):どのようにマネジメントしているか教えてください

「マネジメントの具体的な方法と考え方をお話します。

【アイテム割り当て】
開発アイテム(タスク)をメンバー(リソース)に割り当てることで、仕事がスタートします。

その際には、1タスク1メンバーで割り当てるルールで運用しています。

そして、メンバーに割り当てる開発アイテム(タスク)の数は上限を決めています。

チームでは、毎日Zoomで進捗確認を行います。“あのアイテムどうなっている?”という問いに即答できない場合は黄色信号です。メンバー本人のキャパを超えている可能性があるので、アイテムを次のスプリントに回すなどの対策を講じます。
『開発アイテムは食べられるだけ』を意識しています。

【ステータス管理】
開発アイテム(タスク)を完了に持っていくため、ステータスを定義しています。

各ステータスは
・進捗率
・どういう状態になったら次に移れるのか
というルールを決めています。

例えば「修正確認待ち」から「完了」に移るためには該当のレビューファイルの指摘一覧が全てオールクリアになっていなければなりません。ステータス管理は数値とその定義を明確にすることで、曖昧な管理から脱却しています。

【カンバンビューでステータスの確認】
TimeTracker NXは、プロジェクト内のスプリント(パッケージ・タスク)をカンバン表示することができます。
これにより、どのアイテムがどのステータスなのか一目瞭然になり、管理の落球を防ぎます。



【工数管理】
前段では、開発アイテムの進捗管理のお話をしましたが、あわせて、メンバーの工数もマネジメントしています。

「進捗が悪い」場合、メンバー本人が開発工数を投下できていないケースがままあります。そのような理由から、メンバーの実績工数を「工程分類」ごとに区別し、ダッシュボードで確認しています。

これを行うことで、本来開発工数の時間を投下すべきメンバーが管理工数にかかりすぎている、憂慮すべき状態もすぐにキャッチすることができます]

■Results(結果):現在のプロジェクト管理での効果や得たものは何ですか?

すぐ見える化ができ、その都度、根拠を持って、仕事の進め方や戦略変更できるのが大きな価値ですね。

旧来のやりかたは、管理のルールはあったものの、可視化ができていなかったので、手を打つのに時間がかかっていました。またメンバーも突然方向転換を強いられるように感じるため、抵抗がありました。

同じ目線で、決められたプロセスやステータスを全員で追っていくことができていることも誇りですね」

■葛藤。これからレベルアップするために

「…といっても、良い事ばかりではありません(笑)
例えば、現在チームとしては、管理工数20%を目標にしていますが、
主力メンバーが管理工数を50%投下し、理想的な開発工数投下ができないケースもあります…。

理由や事業はさまざまですが、開発現場はつねに不確定要素と戦っています。また新しいチャレンジには予想外の時間がかかることもあります。

私自身、どういったマネジメントが最適かと考えると、開発現場だけではなく、色々な部署との連携が大切だと考えています。

お客様の声を頂き、ダイレクトに開発現場に伝える。トラブルが起こらないためにカスタマーサクセスと連携して、お役立ちコンテンツを考案するなど、開発領域を良い意味で飛び出していくことが開発メンバーの工数を守ることにつながるのかなと考えています。」

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■次回予告

今回のインタビュー内容はここまでです。
次稿では、TimeTracker NXのユーザー様の事例をご紹介します。乞うご期待ください。

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