プロジェクト管理を始めたばかりの方にとって、最初の壁が「WBS(Work Breakdown Structure)の作り方」です。
この記事では、TimeTracker NXを活用して工数管理をスムーズに始めるために必要なWBSの作成方法と、実際の事例をご紹介します。
「どこから手をつければいいのか分からない」という方にもわかりやすく解説します。
WBS(作業分解構成図)は、プロジェクトを構成するすべての作業を、階層構造で整理・分解して一覧化する手法です。
「誰が」「いつまでに」「何を」「どれだけやるのか」を明確にし、工数の見積もりや進捗管理を正確に行うための基本となるものです。
WBSを作成する前に、まずは業務を**プロセス(作業)と成果物(アウトプット)**に分類して整理することをおすすめします。
これは、プロセス設計の手法である「PFD(プロセスフローダイアグラム)」を簡易的に応用した方法です。
現場で実施されている業務を書き出す
「これはプロセスか?成果物か?」の視点で分類
関連性があるもの同士に線を引く
この作業を通じて、WBS作成時の漏れやダブりを防ぐことができます。
プロセスと成果物を整理できたら、次は本格的なWBSの作成です。
大きな仕事を軸にして、徐々に小さな単位へとロジックツリーのように階層的に分解していきます。
上位のタスクが完了すればプロジェクト全体が完了するよう構成
タスク間に漏れ・重複がないか確認
工数見積もりやスケジュール管理ができるレベルまで詳細化
このように整理することで、TimeTracker NXでのタスク登録・工数入力もスムーズになります。
TimeTracker NXのFlexible(フレキシブル)-WBSでプロジェクトのスケジュールを管理する
WBS作成のもう一つの考え方は、「どう集計したいか」から逆算する方法です。
TimeTracker NXでは、工数データをさまざまな軸で集計できます。目的に合わせてWBSの粒度を調整しましょう。
1タスク=1アウトプットのように設計
予実管理やコスト管理にも活用
タスクを「月単位」「週単位」に分割して設定
時期ごとの業務量を把握しやすくなり、リソース配分に役立つ
集計方法から逆算してWBSを設計する方法に関してはセミナー動画内でも解説をしています。
工数管理のセミナー動画を参照ください。
TimeTracker NXを使って工数管理を始めるうえで、WBSの設計は非常に重要です。
以下の3つのステップを意識してみてください。
プロセスと成果物の洗い出しで業務全体を可視化
ロジックツリー型でWBSを構成し、作業の抜け・漏れを防ぐ
集計方法を意識し、分析に強い構造で設計する
こうしたWBS設計をもとにTimeTracker NXにタスクを登録することで、より正確な工数見積もり、進捗管理、そして業務改善につながります。
この記事が、WBSの作成でお悩みの方のヒントになれば幸いです。
他にもTimeTracker NXの活用法をブログで紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。